おくすり










「おじゃましまーす…」






そんなことから、私の家より近い青井くんのお家に寄らせてもらうことになった






「誰もいないから、かしこまらなくていいよ。」




「…そう、なの?」



「親は共働きで夜まで帰ってこないんだ。」




「そうなんだ…」




ってことは、二人っきり?




でも、青井くんは真面目な人だから。
きっとそんなことはしてこない。




ちょっと雨宿りだけさせてもらって。
マシになってきたら傘だけお借りして帰ろう。







「神代さん、はい。タオル」




「あ、ありがとう!」





「…シャワーあびる?」





「ほぇっ!?い、いいよ!!!!そんなの悪いし…」






それにそのフラグはいくらなんでも危ないよ!
直行ベッドインだよ!






「全然いいよ。気にしないし。
そのままで風邪引かれた方が困るし。」





うぐぐ。
正論すぎて何も言えない。


確かに私だったら、このまま帰して風邪でも引かれたら罪悪感を感じちゃうかも…




…サッと、サッと帰るんだよ、私。






「…うん。じゃあ、お借りするね、ありがとう」







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