御垣守~あやどるの百人一首小説第1弾~
湖心もそれを読み取り、頭を掻いた。
「先に俺が言いたかった......。
悠、俺は、《筑波嶺の》、かな」
筑波嶺の 峰よりおつる男女川
恋ぞつもりて淵となりぬる___。
筑波山の峰から落ちる男女川の水かさが増えるように、
私の恋心もつもりに積もって淵のように深くなってしまった。
「先に俺が言いたかった......。
悠、俺は、《筑波嶺の》、かな」
筑波嶺の 峰よりおつる男女川
恋ぞつもりて淵となりぬる___。
筑波山の峰から落ちる男女川の水かさが増えるように、
私の恋心もつもりに積もって淵のように深くなってしまった。