夏祭り
「人が、増えてきたな。」
「うん。」
「はぐれるなよ。」
すれ違う人たちと、時々、ぶつかりそうになりながら、遼くんに、ついて行く。
それでも、少しずつ、二人の間は、開いていった。
「り、遼くん。待って。」
遼くんは、振り返って、私を待ってくれた。
そうして、決心したように、私の手を握った。
初めて、手をつないだ。
温かい、大きな手。
心臓が、ドクンドクンと波打って、つないだ手から、彼に伝わってしまいそう。
「うん。」
「はぐれるなよ。」
すれ違う人たちと、時々、ぶつかりそうになりながら、遼くんに、ついて行く。
それでも、少しずつ、二人の間は、開いていった。
「り、遼くん。待って。」
遼くんは、振り返って、私を待ってくれた。
そうして、決心したように、私の手を握った。
初めて、手をつないだ。
温かい、大きな手。
心臓が、ドクンドクンと波打って、つないだ手から、彼に伝わってしまいそう。