週刊誌ライター
第1章
     1
 パソコンに向かい、キーを叩く。


 常にノートパソコンで作業するのだ。


 社のフロアや外出先などでも。
 

 あたしも週刊誌ライターになって、5年が経つ。


 大学卒業前に就活し、今就職している雑誌社の週刊誌の部署に収まったのだ。


「実島、ちょっと来い」


 デスクの沼沢があたしを呼ぶ。


「はい」


 返事して、すぐに沼沢のところに行った。


「何でしょう?」


「また取材してきてくれないか?お前の書いてる連載記事、好評なんだよ」


「分かりました。午後から出ます」

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