週刊誌ライター
 捨ててしまうのだ。


 家族というものを、ガラスのように粉々にして。


 あたしにとって、家というものには何のいい思い出もない。


 だから、壊すのである。


 一思いに。


 それにあたしは仕事の方が何かと忙しいのだし……。


 割り切ってやっていた。


 悪性腫瘍のようなものを取り除けばいいと思っている。


 まあ、別にそう気にすることでもないのだけれど……。


 実際、毎日街の本社ビルで仕事をしていて、パソコンに向かう時間が圧倒して多いのだし……。


 乱調というものもあった。


 幾分。

 
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