週刊誌ライター
 毎日疲れる。


 同じことの繰り返しで。


 だけど、思うのだ。


 雑踏の中にいるからこそ、俗なものが書けるのだと。


 作家などで、静かな執筆環境を選ぶ人は多い。


 でも、あたしたち週刊誌記者は逆で、普段から騒音や雑音、喧騒の中にいる。


 そして淡々と記事を書いていく。


 別に文章に芸術的センスがあるわけでもないし、すっぱ抜きなど、完全にライターの即妙だ。


 あたしもそういった書き手なのである。


 雑多な環境にいて、記事を作る。


 大抵の人は何のために仕事をしているのか分からない。


 食っていくため?

 
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