週刊誌ライター
 紙で読まれなくても、電子で読まれさえすれば、本望だ。


 あたし自身、そう思っていた。


 確かに日本人の活字離れというのは、物凄いことになっている。


 新聞や雑誌、書籍などの売れ行きが今一で、ケータイサイトやネットゲームなど
に需要が移っていた。


 正直なところ、この流れは止められそうにない。


 まあ、あたしたち記者は面白くなりそうなネタをいかに面白くするかだけに、熱意を向けているのだ。


 それでいい。


 あたしにとって、いずれは去るべき雑誌社も、およそこんな様相である。


 思う。


 何かと難しいなと。


 合間にコーヒーを淹れて飲みながら、意識を覚醒させる。


 夜間は遅くまで起きていた。
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