週刊誌ライター
 雑用をこなすこともあった。


 早くこのサラリーマン生活から抜け出たい。


 常にそう思っていた。


 不満があるからだ。


 やっている仕事量の割に報われる度合いが少ない。


 それが一番嫌だった。


 雑誌社の記者はそういった点が大きいのだ。


 スクープを取っても、社全体の功績にされる。


 個人名が出ても、喧伝されることはそうない。


 あたし自身、そういったことに対して、大きな不満がある。


 もちろん、フリーになればそれなりにまた大変なのだろうが、あえてそっちの方の選択肢を選びたい。


 そう思っていた。

 
< 261 / 902 >

この作品をシェア

pagetop