週刊誌ライター
 そしたら、気晴らしに旅行にでも行くつもりでいた。


 普段の生活に潤いがないからだ。


 ライターは常に記事を書かないといけないのだけれど、相応の潤滑油も必要である。


 あたし自身、そう思っていた。


 週刊誌記者を5年ほどやって感じることだ。


 まあ、いつもずっとこき使われてるから、いろいろと思うことはあるのだ
し……。


 いつかはフリーに転身し、また新たなことをやるつもりでいたのだけれど……。


 とにかく今のあたしは、どうも調子が悪い。


 何かと上手くいってない。


 こんな時はふっと力を抜き、周りを見渡すことだろう。


 そんなことを感じていた。


 もちろん、願い出ても、休みが取れるとは思わないのだが……。


 雑誌には毎週、あたしの連載記事なども載っていることだし……。
  


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