週刊誌ライター
 社内で気軽に声を掛けられる人はいないのだし……。


 基本的にはパソコンのキーを叩き、記事を作っていく。


 1月が終わると、寒いながらも早春へと気分が行く。


 毎日、オフィスに詰めて仕事する。


 合間に取材などに出かけていた。


 パソコンやICレコーダーなどを持って。


 いつでもスクープが取れるように。


 あたしだって、何度もスクープ記事を挙げているのだ。


 だが、手柄は個人のものにならない。


 バカバカしさのようなものを感じつつあった。


 いずれ抜ける職場だ。


 今は表面的に服従していても。


 フリーになったら、別の角度からライター業が出来る。
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