週刊誌ライター
第84章
     84
 連日、調子は変わらなかった。


 相変わらずきつい。


 あたしも自分の苦しみというものがよく分かっている。


 まあ、何を言っても過酷な現実には勝てないのだろうが……。


 ただ思うのは、いろいろあってこそ、人間だということだ。


 あたしにも耐える力が付いていた。


 踏ん張るというのか?


 それがだいぶ分かってきたような気がする。


 辛いことにもじっと耐えている。


 深夜、眠る前にふっとそんなことを考えていた。


 とにかく週刊誌記者というのは、苦痛が大きいのだ。


 給料が安い割に。

 
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