週刊誌ライター
 仮に鉄筋でも、地震などが来たら、一発で潰れそうなビルなのだが……。


 沼沢たち上司は、ずっと中央のデスクにいる。


 いつもはフル回転で仕事をしていて、家には寝に帰るだけだ。


 別にいいのである。


 自宅マンションも、あたしにとっては眠る場所に過ぎない。


 それだけ仕事が大変ということだ。


 職場に同僚がいても、一緒に飲みに行くことはまずない。


 まあ、いいと思っている。


 あの人の二の舞にならないよう、アルコールは程々にしていた。


 コーヒーは一日に何杯も飲む。


 ブラックか、微糖で。


 外出先で、缶コーヒーを買うこともあった。


 稀に。
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