週刊誌ライター
あたし自身、人の考えていることなど分からないのだし、そもそも関心がない。

 それで日常が回っているから、いいのである。

 確かに週刊誌記者は激務だ。

 記事を書くノルマもあれば、雑用もある。

 深夜まで居残っていると、いつも思う。

 何やってんだろうって。

 ただ、いずれこの悔恨も消えるだろう。

 フリーになれば、時間や仕事にはある程度、融通が利くようになる。

 そう思えば、平気だった。

 わざわざ会社に出勤しなくても、自宅でパソコンに向かえるのだから……。

 いつも感じる。

 今やっていることは、ライターとしての過渡期のそれだと。

 そう割り切れば、何とか踏ん切りがつく。
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