週刊誌ライター
 それだけ真剣なのだ。

 同僚とはほとんど話さない。

 互いに話すこともないからである。

 皆、自分の手元にある仕事をこなすのに忙しい。

 あたしだって、そうだった。

 新聞社や雑誌社は、ネタを挙げた人間が称賛される。

 本来なら、身を削るようなことはしたくない。

 でも、そうせざるを得ない場合も多々ある。

 週刊誌の記事を書くのは、それだけ大変なことだった。

 あたし自身、そう思う。

 長年ずっとやってきて。

 街は暖かい。

 冬も終わり、春の陽気が続く。
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