取り込む家
それでも、こうして自分から手伝いをしていると、あの時母親がどんな気持ちで家事をしていたのか理解できる気がした。


1人だけ家の中で働き、俺と親父は何もしない。


そんな毎日が続いていれば、気がめいって来るのは当然の事だった。


外で働いているから家の事はしなくていいとか、学生だからしなくていいとか。


そんな子供じみた言い訳を俺は本気で口に出していたのだ。


思い出すだけで恥ずかしくなる。
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