取り込む家
洗濯物をたたみ終える頃、玄関の鍵が開けられる音が聞こえて来た。


「ただいま優生」


そんな声と共にリビングのドアが開けられ、買い物袋を提げた咲が入って来た。


「おかえり」


重たそうな袋を抱えている咲に慌てて駆け寄り、荷物を持った。


買い物袋の中は食材が沢山入っている。


「優生ごめんね、洗濯物なんてやらせちゃって」


「なに言ってんだよ。2人とも忙しいんだから分担するのは当然だろ?」


俺は卵のパックを冷蔵庫へしまいながらそう返事をした。
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