取り込む家
俺はそれを片手で外す。


真衣ちゃんは抵抗しない。


それを確認してからホックをはずした手を真衣ちゃんの体の前に滑らせる……。


その瞬間、ゴトンッ!という大きな音が聞こえて来て俺は手を止めた。


「なんの音?」


真衣ちゃんは俺から身を離し周囲を警戒している。


「大丈夫、咲じゃないよ」


俺がそう言うと同時に、再び大きな音が聞こえて来る。


間違いない、この音は屋根裏から聞こえてきている。


俺はため息交じりに立ち上がった。
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