取り込む家
このタイミングで大きな音を立てられたことに腹が立つ。


どうせイタチかなにかに決まっているんだ。


とっつかまえて殺してやろうか。


3段の脚立を上り穴を見る。


穴の向こうは真っ暗でなにも見えない。


もっとよく見ようと思い顔を近づける。


右目を穴のギリギリまで寄せて行った……瞬間。


人間の目が俺を見ていた。


男か女かもわからない、その目がギョロリと動いて俺の姿を見たのだ。


ハッ。
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