取り込む家
目覚め~優生サイド~
目が覚めると薄暗い部屋の中にいた。


やけに埃っぽくてむせそうになる。


ここは……どこだ?


見たことのない部屋に混乱し、上半身を起こそうとする。


が、体は言う事をきかなかった。


まるでなにかに縛られているように動かない。


無理矢理寝返りをうってみると、そのままベッドから転げ落ちてしまった。


埃が舞い上がり痛みに顔をしかめる。


そして違和感に気が付いた。


普通、ベッドから落ちそうになれば無意識にでも手が出るはずだった。
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