取り込む家
「いや、だって、立花はバイト仲間でサークルメンバーじゃないし……」


「レンタルビデオやの店員なんて映画サークルと同じだろ!?」


なんて無茶な解釈だ。


俺は心の中でそう思い、苦笑いを浮かべた。


立花は2か月前に彼女と別れてから必死で女の子を探しているのだ。


大学生である俺は立花から散々いい子を紹介しろと言われてきている。


映画サークルのパーティーなんて、立花からすれば女の子の出会いを作る恰好の場所だったのだろう。


それから1日中、俺は立花にブツブツと文句を言われながらバイトをするはめになってしまったのだった。
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