取り込む家
掃除~咲サイド~
優生をバイトに見送ったあたしは部屋の掃除を始めた。


使われていなかった家はどこか埃っぽくて、気が付けばキラキラと光るホコリが舞い上がっているのだ。


あたしはリビングの窓を大きく開け放った。


外には小さな庭が見える。


落ち着いたら花を買って来よう。


色とりどりの花をプラウンターに植えれば、この家はもっと可愛らしくなるはずだ。


畳み一畳分ほどの小さな庭を見ていると、心が躍って来るのを感じる。


本当におままごとみたいだ。
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