取り込む家
という気持ちが湧いてくる。


彼等は気がついていないが、俺だってもう1人の住人なんだ。


それも、彼等より早くこの家に住み始めたんだ。


それなのに、この差はいったいどういう事だ?


サキが庭に出ると、ユウセイは大きな鈴を取り出した。


途端にけたたましい鈴の音が聞こえ始めて俺は穴から身を離した。


ユウセイは耳栓をしているから平気な顔をしているが、俺は耳を塞ぐ手段がない。


慌ててベッドへ戻り、布団を頭からかぶったのだった。
< 77 / 223 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop