取り込む家
見るなら1人でいる時だな。


頭の中でそんな事を考えていると、立花が目の前に立っていた。


ヌッと現れた立花に「うわっ!?」と声を上げて後ずさりをする俺。


立花は眉を下げて唇を付きだし、泣きそうな顔になっている。


「いいなぁお前は、彼女と同棲とか。どれだけリア充なんだよ!」


そう言い、俺の肩を痛いほどに叩いてくる。


やっぱりそういう話になるのか。


俺は内心ため息を吐き出した。


確かに、自分は立花より充実した生活を送っていると思う。


だけどそれで恨まれる覚えはなかった。
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