終わらない旅
自分すら守れずに
根っからの負けず嫌いなあの人が
失えない存在のために独りで戦った


それですべてが終わっても
苦しんだ痕跡を流す者は現れないからと

微笑みかけながら散っていった


わたしはどこへ歩けば一人前になれる

追いつこうにも遠ざかっていくばかりで
ずっと足踏み状態のガラクタで

ほんとうにいとおしい宝など何一つ持っていない


生まれ落ちて初めに守るべき自分が
めそめそ泣きじゃくる駄々っ子のようだった

あのとき少し笑えていたら
平穏な生活を送れたかな



悔恨に包まれた自身は今も
あなたの自信を奪いたがっている

強くまぶしく圧倒される真情が
わたしには必要だから


分かち合いたい

たった一筋の守る道
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