終わらない旅
みれん
吹き抜ける風に手をかざすと

あのころの残像がよみがえる

きみと共にいた思い出を
忘れられないくせして

大人になった事実を
忘れたくなる


二人は
そばにいてはいけない
定めだったのだ


再会を願うより

記憶の消去を願う


頭に詰め込んだメモリーすべて
文字どおり消し去ってほしいよ
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