終わらない旅
黄色風船
喜びが大きければ大きいほど
この黄色い風船は
夜空に舞い上がるだろう


見たことのない道へと続く雲が
柔らかな日溜まりを呼ぶ

そうやって移り変わる景色を
泣きながらずっと見送った


涙を流したら
みにくいとか
みっともないとか

そんなことはないのに

何かを失ってしまったばかりに
強く思い込んでしまう

置いてきぼりなんだ
時に
昔に

捕らわれて逃げられず
固めた意識をいつまで隠せばいい



目が覚めたら
黄色い風船はわたしの隣に落ちていた


わたしがまた笑えたなら

今度は天高く

飛んでいけるよね
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