イケメンたちとBeach Time《完結》
「ハルちゃん、悪いんだけど…、
先に海の家に戻っててくれる?
すぐに向かうから」


「え??元カノと話すの??」



アタシはケンくんから元カノに視線を向けた。


海なのに、
水着ではなく、
ワンピースを着ている。


しかもケンくんに助けを求めるような眼差し。



何かあったのかな…(~_~)



「……わかった。
先に戻ってる」



アタシは小さく呟き、
ギュッと握っていた手をゆっくりと離した。


汗ばんだ手の平が、
名残惜しく感じる。


アタシは振り返らずに、
歩き出した。


だって、
ケンくんと元カノが話している姿なんて、
見たくないから。


ケンくんのこと信じよう。



アタシは、
小さく息を吐いて、
海の家を目指した。
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