イケメンたちとBeach Time《完結》
ケンくんがオバサンに挨拶をした後、
アタシのことをチラッと見た。



「……ハルちゃん、
話しあるんだけど…」



いつものケンくんではなく、
深刻そうに発した言葉。



「……うん。
わかった。外で待ってて」


「うん…。じゃ後で」



ケンくんはそう言って、
玄関を出て行った。


アタシは全員のお見送りを終え、
外へ出てみると、
ケンくんが大きなバッグを抱え、
壁にもたれていた。



「……ケンくん」


「ハルちゃん……。
…今日はごめんね」


「ううん。
元カノさんと何、話したの??」


「……うん」



ケンくんはうつむいたまま、
何から話そうか…
迷っているように見えた。


沈黙が流れるアタシたちの間を、
波の音だけが通りすぎていく。


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