イケメンたちとBeach Time《完結》
その時、
アタシの目に映ったのは、
必死にボールを追うカズキくんの姿だった。


太くて逞しい腕で、
ボールを取り、
砂の上に倒れても、
すぐに立ち上がり、
ボールを追うカズキくん。


ファンの子たちが相変わらず、
黄色い声援を送っている。


アタシはそんな光景を
黙って眺めていた。



ーピ!!!



審判が手を上げたとき、
ハアハアと肩で息をするカズキくんがこちらを向き、
視線がぶつかった。


そして、
小さく頷く。
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