「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

"助けてあげる"ーーそう言っていた玲奈の顔が、にわかに浮かぶ。

助けて……ほしいわけなども……。

グラスから、一気に酒を流し込む。

クッ…と、喉の奥から短い声が漏れる。

喉元を手で押さえて、ハァ…と息をつく。


僕は、本当には……、


胸の底を這い上がってくる、胃液のようにも苦い、何かに、

息も、継げなくなりそうになる……。

苦しい……こんな思いを感じたことは、かつてなかったのに……。



< 102 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop