「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
来てはみたものの、母親と話したことなどもあまりなく、
互いに黙ったままで、ただ酒を飲んでいた。
何をどう切り出せばいいのかもわからずに、酌み交わすアルコールの量だけが増えていく。
また頭が痛くもなってきて、カウンターに片肘をついて額を押さえた。
「どうしたの? もう酔ってきたの?」
訊いてくる母に、無言で首を振る。
「……だったら、どっか具合でも悪いの?」
気づかうようなセリフが、なぜだか逆に気に障って、
「違う…!」
と、声を上げた。