「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

店の外に出て、壁にいきなり身体を押しつける。

キスして、唇を離して、

「……玲奈」と、呼ぶ。

「…何? 聖哉さん…」

視線が絡んで、交わって、もう一度唇を合わせる。

「……この先も、僕は僕のままだ。簡単に、愛しているとも言えないのは、何も変わらない」

キスを重ねながら告げる。

「いい……だって、少し前に進んだもの。私だって、急に全てをなんて望まない」

彼女が、僕を真正面から見て言う。

「……あなたが、少しでも愛を知ろうとしてくれたのなら、それでいいの……」

腰に手が巻きつけられて、

「……いつか、私と結婚したいと思うくらいに、あなたを本気にさせてあげるから」

抱き込まれ、彼女の熱感を感じる。

「……ああ、いつかは、君を本気で……」

「……その言葉だけで、何もいらない……」

夜の暗がりの中で、離れることなく抱き合ったーー。



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