「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「……ねぇ、キスで感じさせて……」

口腔をねぶる指を、さらに唇の奥へ深く咥え込むと、「あ…」と小さく声を上げた。

指を口から出して、唇を合わせる。

「…ん」

差し入れた舌に、彼女の舌が絡みついてくる。

「…もっと、して……」

言いながら、彼女の手がスーツの上着を肩から滑らせて、床に落とす。

締めたネクタイの首まわりを緩めようとするのに、

「…ダメだ…」

口にしながら、彼女の首筋に唇で触れる。

「……感じてるんでしょ? 聖哉さんだって……」

答えずに、首筋から髪に手を挿し入れた。


< 131 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop