「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
-完結-
僕は、誰も好きにはならないと思っていた……。
だがそう思うことで、どこか意固地にもなって、自分を守ろうともしていた……。
味わいたくはない別れの苦さから逃げて、傷つくこともなく、ひとり逃げのびようとしていた……。
逃げて、ぶち当たった果ての、逃れようもない寂寥感と息詰まるような切なさに、
泣くなど……バカだと思った。
バカらしくて、くだらないと……それでも、伸ばさずにいられなかった手を、つかんでくれた手があったから、
僕は、僕を見失ってしまわずにいられた……。