「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「君と、母と、そして父のおかげで……僕は、」

込み上がる想いに、言葉が継げずに、再び唇を合わせる。

「聖哉さん、待って……いいの? こんなところで……周りが、見てるのに」

「いい……」それだけを口にして、

その身体を抱き締める。

「あなたがそう思うのなら……私も、構わない。ねぇ、もっとキスして……あなたの想いを、感じさせて……」

閉じられた目蓋に口づける。

「感じさせてやる……君に、僕を……」

互いを奪い合うようなキスに、彼女がスーツの背中を握り締める。

抱え込んだ腕の中に、さらにきつく腰を引き寄せる。


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