「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

周りの雑音から逃れるように、パソコンの画面に目を落とす。

仕事に没頭してしまえば、耳障りな声も聞こえてはこない。

じっとブラウザだけを見ていた、その視界の中に、ふと割り込むような視線を感じた。

その視線は、どこか刺さるようでもあって、顔を上げて見回してみた。

だが、視線の主は知れなくて、かけているメガネを一旦はずして、片手で両目を押さえた。

目の奥に、今まで見ていた数字の羅列が浮かぶ。

誰なんだ……。あんな目で見てくるなど……それは、かつて感じたことのない視線のようにも思えた……。



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