「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「ほら、あの女も、おまえのこと見てるし…」

指差された先を、ちらりと見やる。

頬づえをついた女性が、こちらをじっと見つめていた。

「…そうか、」

綺麗な女だとは思ったけれど、それ以上の感情は何も湧いてもこなかった。

「そうかって、おまえなぁ〜あんな美人に見つめられて、そんな反応かよ?」

「……興味がないと言っただろ。僕は、誰も好きにはならない……」

「誰も……って、何もったいないこと言ってんだよ? そのルックスで、誰も好きにならないなんて、もったいなさすぎるだろうが」

「……うるさい」

酔って、声が大きくもなっている佐伯を睨む。




< 3 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop