「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

……ホテルに入ると、彼女は手慣れた様子で、

「先に、シャワー浴びてきてもいい?」

と、訊ねてきた。

「ああ…」

上着を脱ぎ、ネクタイを緩めながら応じる。

彼女がシャワーを浴びている間、暇を持て余してベッドに座り込む。

そこに、バスルームから上がってきて、

「ねぇ、桐生さんはシャワーはどうするの?」

目の前で首を傾げた。

「僕も……」

浴びておこうかと立ち上がろうとすると、

「……桐生さんって、いい匂い。……このままでも、いいかも」

バスタオルを巻きつけた彼女が、膝の上に横座りに腰を落とした。


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