「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「……少しは、私のことが好きになった?」
「……ならない」
バスタブに向き合って身体を沈めながら、言う。
「……はっきり言いすぎ。……桐生さんって、嘘がないんですね…」
言って、裸の胸に頬を寄せてくる。
「…気持ちに嘘をついても、よけいに面倒が増えるだけだ」
「……そういう考え方、嫌いじゃないです」
胸のあたりを指でなぞって、
「……私は、嘘をついてばっかりなのに。……桐生さんは、意外と純粋なんですね」
独り言ともつかずに口にするのに、
「……僕が、純粋?」
聞き返す。