「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「そう、純粋。気持ちに嘘もつかずにいられるなんて、幸せですね」
「……そんな風に、自分を考えたこともない」
「……考えてないから、嘘がないんですよ」
彼女は言って、
「嘘なんて、考えなきゃつけないし。私なんて、自分をどれだけ良く見せられるかって、そういう嘘ばっかりなのに……」
笑みを浮かべて、首に腕をまわすと、唇を合わせてきた。
「…嘘をついてまで、騙されて寄ってくるような男に好かれたいのか…」
「……本当に、ストレートに言いすぎ。……単純に、男の人って嘘でも可愛い女の子が好きでしょ? だから、そうしてるだけ……桐生さんはそうじゃないみたいだから、あなたの前ではかわい子ぶるつもりも、もうないけど」
顔をじっと見つめてくると、額に落ちていた濡れた髪に指を伸ばしてきて、
「……また、こんな風に会いませんか?……面倒なことは言わないので」
軽く後ろに撫で付けた。
「ああ…」と、頷くと、
「あなたの嫌いな、面倒なことを言ったりはしないので」
そう見透かしたようにも、言い直した……。