「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
第2章 彼の恋愛観
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……それから、彼女とは何度か会った。
食事をして、ホテルに行くだけの関係で、向こうも言っていたように、それ以上は何も求めてもこなかった。
「……聖哉さんって、呼んでもいいですか?」
「呼びたければ」
「……。……名前で呼ぶ女の人って、どれくらいいるんですか?」
「…さぁ、勝手に呼ばせてるから、わからない」
「……本当に、感情がなんにも動かないんですね」
傍らから手を伸ばして、彼女が額の髪を掻き上げる。