「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
ブランデーの瓶が、残り少なくなってきていた。
飲んだら寝るかとも思っているところへ、電話が鳴った。
見れば、佐伯からで、(なんの用だよ)と、思う。
「……なんだ?」
不機嫌さが、そのまま滲み出る。
「第一声が、それかよ? もう少し、俺に優しく接してくれよ」
「……めんどくさい」
本気で、言い草が面倒に感じる。
「はぁ…おまえに、優しさを求めても無駄か…」
「……面倒を言うなら、切るぞ」
「…待てよ。切るなって〜なぁ、これからおまえんとこ行ってもいいか?」
「…もう寝ようと思っていたんだ」
「……だから、来るなって? おまえって本当に露骨だよな。まぁいいけど……ちょっと酒に付き合えよ? 買っていくから…な?」
返事をしないうちに、電話は一方的に切られた。