「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「わからないのなら、自由なんだろ? 実際、自由じゃないっていう根拠も、見つからないんじゃさ…」
「……簡単でいいな、おまえは…」
呟いて、グラスに酒を注ぎ足す。
「簡単で悪かったな。 根が単純だからな、俺は……。おまえみたいに、ややこしくもないし」
「ふん…」と、鼻の先で笑う。
「なんだよ、そのバカにしたような笑いは。俺だって、俺なりに懸命に生きてるっつんだよ…」
「誰も、おまえの生き方を否定してない」
と、いい加減酔っ払てきている佐伯の手から、グラスを取り上げる。