「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「過去に、何かあったのか? そんな屈折した恋愛しかできないとか」

「……めんどくさいことを言うなら、帰ると言ったはずだ」

グラスに残っていたのを一息に飲んで、カウンターを立つ。

「今夜は、もう帰る」

「……怒ったのか? 桐生」

上目に探るような視線に、

「怒っていない」

一言だけを告げて、自分の代金を置いて店を出たーー。



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