「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「うん…あなたは、いつもそのままよね……」

頬を付けるのに、髪を撫で下ろすと、

「……あなたと私と、どちらが不幸なのかしらね? 恋愛に本気にもなれない私と、初めから本気になるつもりもないあなたと……」

「……わからない」

彼女を立たせるのに手を貸して、呟く。

「…答えなんて、別に求めてもないから。…ねぇ、もう帰るんでしょう? 途中まで一緒に帰りたい」

「今日は、どこにも寄らないからな。疲れたから」

「うん…」と、彼女は頷いて、

「…いいよ。だって、ご飯もおごってもらったし……私も、今日はもう眠いから」

薄く微笑んだ。



< 74 / 158 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop