「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「……平手打ちをされたのか…」
頬を押さえて立ちすくんでいる彼女のそばに歩み寄る。
「…うん。だけど、こんなのよくあることだから……」
と、笑って見せるのに、
「大丈夫なのか……」
ふと気にかけるような言葉が漏れる。
「……心配、してくれるの? でも、大丈夫だから、」
ぎこちない笑いを浮かべたままの彼女に、
「……見せてみろ」
壁に片手をついて、一方の手で顎を持ち上げて、その横顔に目を落とした。
「……赤く腫れてる」
「うん…けっこう思いっきり叩かれたから……」
「……痛むのか?」
頬に手を伸ばそうとすると、
「触らないで…」と、顔をうつむけて、
「触らないで……でも、キスして……」
と、口にした。