「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。

「わかっているのなら……」

言いかけるのを、

「その先は、言わなくてもいいから。わかってるなら、離れた方がマシだって言うんでしょ?」

話して、

「あなたは、なんにもわかってない……。……こんなに優しくしておいて、その後にこともなげに別れようって言うなんて……」

頬に手を添えると、

「……お返しのキス」

と、唇を寄せて、重ね合わせてきた。

「……私は、私の方からは、あなたと別れたりしない……あなたが別れてきた、今までの女の人たちみたいにね…」

唇を離して、

「医務室に行って、冷やしてくる……」

微笑むと、「じゃあね、聖哉さん…」と、彼女は背中越しに手を振って歩き去ったーー。



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