「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「いいから、飲めってー」
「いい加減にしろ…うるさい」
嗜めるように声を抑えて言った、その時ーー
「玲奈ちゃん、俺と結婚しない?」
喧騒の中、声が聞こえて、視線を移した。
「おおー公開プロポーズか〜?」
周りから、酔っ払ったからかい気味な拍手が起こる。
「いいだろう? なぁ、玲奈ちゃんのことが本気で好きなんだよ」
ヒューヒューと騒ぎ立てる指笛までが響く。
彼女は何も答えずに、顔をそむけている。
「おい、桐生。玲奈ちゃんが絡まれてるぞ?」
佐伯の声が耳に入った瞬間、
自分でも、無意識のうちに身体が動いていた。