「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「……やめろ。彼女が嫌がっている」
咄嗟に、男の襟元をつかんだ。
喧騒が一瞬やんで、静まり返る。
「…嘘! 桐生さんが、南さんを助けてる!?」
女性社員の声が上がり、自分の意識していなかった行動に気がついて、手を離した。
「……なんだよ、おまえ…」
と、男がネクタイを直しながら睨む。
「嫌がっていることをするからだ」
「……おまえには、関係ないだろ? 俺たちのことに口を出すな。ちょっといい男だからって、かっこつけんなよ?」
その言葉に、男たちが「もっとやれ!」と、騒ぎ出す。