「Love logic」だから僕は、誰も好きにはならない。
「こっちに来て…」
と、連れて行かれたのは、男女兼用の広めのトイレだった。
個室の扉を閉めて、
「……助けてくれたの?」
そう彼女が訊いてくるのに、
「わからない…」
と、首を振った。
自分でも、どうしてあそこで身体が動いたのかがわからなかった。
「……意識してなかったの?」
「ああ…」と、頷く。
「そう、でも嬉しい。絡まれて、困ってたから」
「…ああ」
他に言葉が出てこなくて、同じようにくり返す。